盲導犬ウインクは、大学生

戸垂水ロータリークラブには、「盲導犬十頭計画」を企画していただき、これまでに、一号犬エース、二号犬ハティー、三号犬ハノン、四号犬ジュディ、五号犬モネ、六号犬シルドラと、兵庫県下に六頭の盲導犬が誕生しました。

途中、阪神大震災のため、計画は大幅に遅れながらも、今回、七号犬ウインクと、三田市在住の斎藤さんを、結び合わせることができました。さらに、全盲で全聾の山渕さんに八号犬、出産で失明された森さんに九号犬、突然のもう膜はく離で失明された沢さんに十号犬を貸与する予定です。

ウインクは、おちゃめなブラックラブ・二才半の女の子。ダウンさせるとスーパーマンよろしく前足を前に、後ろ足を後ろに伸ばす姿は、思わず笑っちゃいます。

藤さんは、甲子園大学二回生の時、交通事故で生死の境を彷徨いました。ところが、不思議なことにそれまで大切に可愛がっていたジャーマンシェパードが、急死するのと入れ替わるように失明しながらも甦りました。「あの犬が、身代わりになってくれたのだから、盲導犬となら生きていける。」と確信されました。これからの斎藤さんは、ウインクと共に大学に通い、卒業後はコンピューターの知識を生かして、福祉の仕事をしたいそうです。

大学生盲導犬と言えば、ハノンがいます。使用者の仁枝さんは、中学生の頃に大手術を受け白血病を克服しましたが、失明しました。その後、桃山学院大学に進み、あの震災もハノンと共にのりこえました。地元西宮で福祉の仕事を探しましたが、やはり震災の影響で難しく、やむおえず大阪でハノンと一人暮らしをしながら就職活動に励んでいます。

導犬貸与の動機は、散歩でいいのです。たわいもない散歩をしているうちに、失明してもなお身体の奥底に残されている能力を呼び覚まし、芽ぶかせ、暗やみの中で、小さいながらも光輝くともしびの道を、どちらが主でも従でもなく、一体となって共に歩いてくれるのが盲導犬です。

私は、失明しましたが、モネに会えたことを考えると、失明したこともまんざら悪くはないなあ、と思えるこの頃です。

「モネ、サンキュー」そして「モネ、グッド」

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