「花嫁道具にコートを、お願いします」

ピーウォーカーの、岡田さんからお電話がありました。「花嫁道具に、コートを持たせてやりたい」とのことでした。

岡田さんは、以前モネの姉妹犬・ミントを、パピーとして育てましたが、残念ながら、関西盲導犬協会の訓練所に入れず、リジェクト犬となりました。盲導犬になれないミントは、ペット犬として育ててくれるボランティアに託されました。岡田さんは、探して探して、やっと幸せそうなミントを、物かげからそっと見ることができました。声をかけることは許されません。涙しながらも安心する岡田さんでした。

そんな時、新しいパピーがやって来ました。食パンのように真白で、ビスコッティー伯爵を思わせる気品があるので、ビスコと名付けました。そのビスコが、盲導犬となって広島に行くのです。モネの赤地に、金星をちりばめたダスターコートが、お気にめされたらしく、是非ともビスコに、花嫁道具として持たせたいとのことでした。

庫県盲導犬協会は、所属盲導犬協会の枠を越えて、緊急避難リュックやコートなどの盲導犬グッズを提供しています。中部盲導犬協会所属・岐阜県在住のポーラ沢田さんはペットショップのコートを使用していましたが、実用的ではありませんでした。日本盲導犬協会所属・静岡県在住のサリー山崎さんは、寒冷地用のレインコートが適さず、機能性に富むものを希望されました。

グッズの開発は、多くの人々の御理解・御支援を得て実現します。サポートウォーカーの、津田さんが完成させた緊急避難リュックは、「手作りの会」の皆さんのお力を得て、改良を加えながら西日本を中心に、四十名あまりの使用者に手渡すことができました。また、盲導犬支援グループ・「カンガルー会」の伊藤さんから、貴重な傘用の布地を、無料提供していただきました。おかげでグ
ッズの品質が良くなりました。

津田さんは、新作ができる度に、モネに試着させてチェックします。どうやら最新作がビスコに送れそうです。

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