全国盲導犬使用者の会京都総会

国盲導犬使用者の会は、各所属盲導犬協会の枠を越えた、盲導犬使用者の集まりです。全国の半数あまりの使用者が、入会しています。会の目的は、盲導犬の理解を深めることと、使用者自身のマナーの向上を目指すことです。

て、盲導犬歩行は、あらかじめ使用者の頭の中に描いた地図(メンタルマップ)に従って、盲導犬に命令して歩きますから、知らない場所には基本的には行けません。さらに、到着時間まで指定されると、もう完全にお手上げです。そこで、盲導犬サポート隊を編成することにしました。

兵庫県盲導犬協会員の内から、地震直後の混乱期、亀岡まで手引きをお願いした三浦一人さん、愛犬イブとともに会員となって、盲導犬を応援していただいている、木村清子さん、そして警察犬アトムの使用者の、曽山泰子さんにサポート講習会を、受けていただきました。

盲導犬を連れての手引き訓練は、鈴蘭台駅前から駅構内へ、プラットホームから電車へ、「ママ見てー、イヌー」小さな子供が叫びます。谷上駅ではエスカレーター訓練、スーパーマーケットにも入ります。そしてバスに乗って鈴蘭台へもどります。

最後に、喫茶店「スターダスト」でコーヒーを飲みました。これで完璧です。「あなた、地震があったみたい。震度二ですって、気をつけてね」。モネは、恵子さ
んに避難リュックを付けてもらって、さあ出発です。途中で、シルキー早苗さんと合流しました。

場には、五十頭あまりの盲導犬が集まりました。手当たりしだいに、盲導犬のサイズと写真をとります。サポーターのみなさんは大活躍です。これで、サポートウォーカーの津田さんが、盲導犬グッズを作る時に役立ちます。

私達は、一番前の席で講演を聴いていました。モネの様子が変です。「泰子さんおしっこタイムです。手引きお願いできますか」。通路を歩く足元に、いるいる盲導犬盲導犬。ここにもいるぞ、これだけいてこの静けさ、さすがに盲導犬です。

おしっこ場は近くの公園です。ションパックを付けて「モネ、しっこしっこ、ウンチウンチ」。「モネがおしっこしましたよ」。「モネ、グッドしっこ」。私は満足気味におしっこパックをぶらさげていると、係の人がさっと凝固剤を入れてくれました。パックを使わない盲導犬は、直接地面におしっこをします。すると係のボランティアさんが、素早く消毒薬を布して土をかけています。思わず頭が下がります。「ありがとうございました」。

目次へ戻る 目次へ戻る   次のページへ 次のページへ